なぜ日本はテレワークの普及率が悪いのか?

コロナウイルスの影響もあり、日本におけるテレワークの認知度は飛躍的に高まりました。しかし、認知度は高まりつつも、普及していなければ意味がありません。
この記事では、日本におけるテレワーク普及率となぜそのような普及率になっているのかという理由について解説していきます。
日本のテレワークの普及率は?
日本のテレワーク普及率は、どれくらいなのでしょうか。海外と比較しながら解説いたします。
年々上昇している
テレワーク普及率は年々上昇しており、導入している企業の割合は全体の2割程度になっています。しかし、年々上昇していながらも、全体の2割しかテレワークを導入していないというのは、低いと言わざるを得ないでしょう。
また、テレワークを利用している人の割合はさらに低く、従業員の5%未満と回答した会社が4割程度と非常に多いです。このことから、日本においてテレワークはまだまだ普及していないといえるでしょう。
アメリカでは8割を越える
アメリカは日本と仕事に関する考え方が大きく異なります。成果を重視されるので、労働時間や勤務姿勢などはあまり重要視されていません。社員がどこで仕事をしようが、成果さえ出してくれれば問題ないと考えているため、テレワーク普及率も非常に高くなっています。
その普及率は8割を越えており、実施の頻度も非常に高いです。アメリカではテレワークが当たり前に利用されているということです。
海外と比べても日本は圧倒的に少ない
韓国やシンガポールのように長時間労働が当たり前とされている国では、テレワークは未だに普及していません。しかし、多くの国では柔軟な労働体制が整えられており、テレワークの普及率も高くなっています。
日本のテレワーク普及率は韓国やシンガポールよりは高いものの、その他の国と比較すると圧倒的に低いです。コロナウイルスの影響もあり、これからテレワークはより広まりを見せていくと考えられますが、海外と同じくらいの普及率になるのはかなり先になるといえるでしょう。
普及率が低い理由
日本においてテレワークの普及率は非常に低いです。その理由について、ここで解説をしていきます。

たくさんのアルファベット
悪い企業文化
テレワークの普及率が悪い理由は、非効率的な企業文化にあります。現代ではさまざまな事務処理をインターネット上で行えるようになりました。しかし、日本の企業ではハンコや紙中心の書類といった直接出社しなければ仕事を行うことができない文化が蔓延しています。
それを改善しさえすれば、わざわざ出社してハンコを押したり、紙の書類を回覧したりする必要がなくなるため、テレワークでも問題ありません。しかし、今までのやり方を変えることを嫌っている人も一定数いるため、なかなか変わっていかないというのが現状です。
財政負担の増加
テレワークを普及させるためには、テレワークでも問題なく仕事を行えるような環境をつくらなくてはいけません。そのためには、インターネット上でシステムを構築したり、情報漏洩防止のためのセキュリティ対策を行ったりする必要があります。
それらの環境を整えようとすると、財政負担は莫大になります。多額の利益を出している大企業は、テレワーク導入率も高いという結果があります。テレワークの設備導入に対してお金をかけられるというのが大きな理由でしょう。
テレワークでは行えない業務
テレワークでは行うことができない業務を中心にしている場合は、テレワークを導入するメリットがそもそもありません。実際に現場に足を運んで作業を行わなくてはいけない建築業や製造業など、テレワークでは行えない仕事が多く存在するのも事実です。
テレワークの普及が進んでいない最大の理由は、テレワークでは行えない業務の存在となっています。この問題を改善するためには、ロボット化などを進めていく必要があるため、国全体で対策を考えないと難しいでしょう。
まとめ
今回はテレワーク普及率が悪い理由について解説をしました。今後はさらに普及率が高まっていくことが予想されますので、テレワークでも仕事ができるような心構えと環境を整えておくと良いでしょう。
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