よく聞く助成金と補助金とは何が違う?

助成金・補助金関係

新型コロナウイルスの影響で最近よく耳にするようになった「助成金」と「補助金」という言葉ですが、両者にどのような違いがあるのか明確に分かる方は少ないでしょう。今回は、助成金と補助金の違いを紹介します。

 

助成金とは


まず、助成金がどのようなお金なのか説明します。

 

助成金の概要と仕組み

「助成金」とは、一定条件を満たすことで国や地方自治体などから支給されるお金で、返済不要な点が特徴です。また助成金の目的は、企業や個人が何らかの目的を実現するために必要なお金を支給することにあります。

 

たとえば、

・従業員の教育

・非正規社員の正社員化

・テレワークの導入

・高齢者雇用

・育児休業や有給休暇の整備

・残業時間削減などの働き方改革推進

 

といった目的実現のために助成金が支給されることが一般的です。

 

助成金の事例

助成金は「雇用関係の助成金」と「研究開発型の助成金」の大きく2種類に分類されます。

 

まず雇用関係の助成金の事例は、以下の通りです。

・雇用調整助成金

収益が悪化した際などに、従業員の雇用調整をサポートするための助成金です。最近では、新型コロナウイルス感染症特例措置で助成対象が広がり、広く活用されています。

・キャリア形成促進助成金

従業員のスキルアップを目的とした助成金です。

・キャリアアップ雇用奨励金

アルバイトや契約社員など非正規雇用従業員の正社員化や、キャリアアップを目的とした助成金です。

 

一方、研究開発型の助成金の事例としては、以下のようなものが挙げられます。

 

・研究開発助成金

創業時、もしくは新規事業をスタートして5年以内の中小企業や個人の研究開発を支援する助成金です。

・新技術開発助成

科学技術を発展させ産業を復興することで、国民の生活向上に寄与することを目的とした助成金です。

・研究助成金

心身障がいの予防や、療育に関する研究をサポートすることで、児童福祉増進の実現を目的とした助成金です。

 

補助金とは 


 

次に、補助金がどのようなお金なのか説明します。

 

補助金の概要と仕組み

「補助金」とは、一定期間内に申請後、採択が決まった場合にのみ支給されるお金です。また助成金と同じように返済する義務もありません。補助金は「補助」という名称が付いていることからも分かる通り、企業や個人に対して何らかの補助をするために国や地自治体などから支給されるお金になります。

 

そのため、補助金の目的としては、

・広告費の補助

・研究・開発費用の補助

・クールジャパンを発信するための事業補助

・新技術開発のための補助

 

など主に社会貢献につながる事業をサポートすることが一般的です。

 

また補助金には審査があり、事業計画の提出が必須になっています。その上で「事業の筋がよい」、「将来的に拡大する見込みがある」といった評価を得ることで採択が決定し、必要資金の一部が支給されるのです。

 

補助金の事例 

補助金は「経済産業省(経産省)系の補助金」と「自治体独自の補助金」の、大きく2種類に分けられます。

 

まず経産省系の補助金の事例は、以下の通りです。

 

・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

中小企業者などが展開する革新的な製品やサービス開発などに必要な設備、システム投資のための補助金です。最近(本記事が書かれたのは2020年9月)では、新型コロナウイルス特別枠として、サプライチェーン毀損対応やテレワーク導入支援金としても利用可能です。

 

・事業承継補助金

地域経済の発展に寄与する事業を継承し、新たな取り組みを行おうとする中小企業などを支援するための補助金です。

 

一方、自治体独自の補助金の事例としては、以下のようなものが挙げられます。

 

・大阪起業家グローイングアップ補助金

大阪府内の事業者や起業しようとする方を対象にした、新規事業展開や起業の支援を目的とした補助金です。

 

・(東京都)サテライトオフィス設置等補助事業

「働き方改革」を推進のため東京都内の企業が、東京23区外の市町村群へのサテライトオフィス設置を支援するための補助金です。

 

助成金と補助金の違い


助成金と補助金という2つの言葉には、法的にもはっきりとした定義はなく、慣例的に使い分けられているケースが多く、その意味もほぼ同じものといえるでしょう。

 

ただし、

・補助金:審査に通過した場合のみ支給される

・助成金:条件を満たせば全員に支給される

 

といった違いや、

 

・補助金:経産省や自治体がよく使う名称

・助成金:厚生労働省がよく使う名称

 

といった細かい違いはあります。

 

また先ほど紹介した事例からも分かる通り、助成金は「企業の雇用安定」を目的にしたものが多いのですが、補助金は「事業を通じて社会に貢献する」ことを目的にしたものが多い点が違いといえるでしょう。

 

まとめ


補助金と助成金の違いは若干微妙なものではありますが、どちらも事業展開や経営に有効活用できるものです。それぞれ申請条件や支給対象が異なり準備も必要ですが、使わない手はないので、ぜひ利用してみてください。

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